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文献詳細

雑誌文献

胃と腸48巻6号

2013年05月発行

今月の主題 微小胃癌の診断限界に迫る

主題

微小病変に対する内視鏡生検

著者: 岸埜高明1 小山恒男1 友利彰寿1 高橋亜紀子1 篠原知明1 宮田佳典1 國枝献治1 武田晋一郎1

所属機関: 1佐久総合病院胃腸科

ページ範囲:P.869 - P.879

文献概要

要旨 生検は癌の確定診断に必要な手技であるが,5mm以下の微小病変から複数の生検を採取すると,病変が分断されてしまい,治療時の正確な範囲診断が困難となる.また,1か所のみの生検でも病変の中央から採取すると病変が消失してしまうことがある.微小病変に対する生検は,病変の欠損が最小限となるように,病変の辺縁から小生検鉗子で1個のみ採取するのが原則である.したがって,微小病変では生検の至適部位がわずかであり,適切な生検を行うには,まず病変を正確に診断し,適切な生検採取部位を同定する診断力が必要である.次に,標的部位から正確に生検を採取する精密な技術が必須である.生検が不適切な部位から採取されると正しい診断が困難となるため,視野確保が不十分な状態での生検採取は慎むべきであり,先端フードを用いた再検にて正確な生検を試みるべきである.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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