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文献概要
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編集後記
著者: 田中信治1
所属機関: 1広島大学病院内視鏡診療科
ページ範囲:P.1237 - P.1237
文献購入ページに移動 今回,「非腫瘍性大腸ポリープのすべて」という主題を取り上げた.大腸ポリープとは大腸内の管腔内に突出した隆起性病変の総称で,種々の肉眼形態や組織像を呈する病変を含む.上皮性腫瘍では腺腫,癌,カルチノイド,非上皮性腫瘍では脂肪腫,リンパ管腫などが多い.大腸内視鏡検査で発見されるポリープの約95は腺腫で,その一部が癌化する.それ故,日常診療では大多数を占める腺腫と早期癌に注意が注がれ,出血や腸閉塞などの臨床症状を呈さない限り,非腫瘍性ポリープに注意が注がれることは少なく,貴重な症例も闇から闇へ消えていき系統的に整理されていないことが多い.
“非腫瘍性大腸ポリープ”としては,主にPeutz-Jeghers型ポリープ,若年性ポリープ,炎症性ポリープ,inflammatory myoglandular polypなどが挙げられるが,“非腫瘍性大腸ポリープ”についての臨床病理学的な特徴を示した特集は,これまで「胃と腸」では組まれたことがない.一方,近年の内視鏡診断学の進歩はめざましく,光学式内視鏡から高画素電子内視鏡の時代になり,さらに拡大観察によるpit pattern診断に加えて,画像強調観察が一般化しており,最近のポリープの内視鏡画像は過去の成書を凌駕するものになっている.
“非腫瘍性大腸ポリープ”としては,主にPeutz-Jeghers型ポリープ,若年性ポリープ,炎症性ポリープ,inflammatory myoglandular polypなどが挙げられるが,“非腫瘍性大腸ポリープ”についての臨床病理学的な特徴を示した特集は,これまで「胃と腸」では組まれたことがない.一方,近年の内視鏡診断学の進歩はめざましく,光学式内視鏡から高画素電子内視鏡の時代になり,さらに拡大観察によるpit pattern診断に加えて,画像強調観察が一般化しており,最近のポリープの内視鏡画像は過去の成書を凌駕するものになっている.
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