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文献詳細

雑誌文献

胃と腸49巻1号

2014年01月発行

今月の主題 ESD時代の早期胃癌深達度診断

主題

内視鏡による深達度診断のコツと診断困難な早期胃癌―症例を中心に

著者: 佐藤俊1 長南明道1 三島利之1 三宅直人1 中堀昌人1 石橋潤一1 松田知己1 高林広明1 山岡肇1 奥薗徹1 水野浩志1 宮下祐介1 濱本英剛1 中條恵一郎1 西条勇哉1

所属機関: 1仙台厚生病院消化器内視鏡センター

ページ範囲:P.65 - P.75

文献概要

要旨 早期胃癌に対するESDの適応は拡大されつつあり,深達度SM1の病変や,ULを伴う病変でも条件を満たせば適応拡大病変とされる.しかし,SM1を内視鏡的に診断することは困難であり,臨床的にはM~SM1かSM2以深かの鑑別が求められる.深達度診断は,相関関係に基づく所見(癌の局在,組織型や肉眼型,大きさによるSM浸潤頻度),SM浸潤による直接所見を拾い上げることにより行われる.典型的なSM2癌や,深達度診断が困難な症例を提示し,診断の実際を述べる.

参考文献

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掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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