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文献詳細

雑誌文献

胃と腸49巻10号

2014年09月発行

文献概要

今月の主題 colitic cancerの初期病変─遡及例の検討を含めて 序説

colitic cancerの初期病変―遡及例の検討を含めて

著者: 斉藤裕輔1

所属機関: 1市立旭川病院消化器病センター

ページ範囲:P.1403 - P.1405

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はじめに

 潰瘍性大腸炎(ulcerative colitis ; UC)患者数および長期経過例の増加に伴い,本邦でもUCを母地とする腫瘍性異型上皮(dysplasia)や大腸癌(colitic cancer)の頻度が増してきている.これらの早期診断は大きな課題であり,大腸内視鏡検査が果たす役割もさらに重要となってきている.潰瘍性大腸炎におけるdysplasiaの考え方は日本消化器病学会が編集した『大腸ポリープ診療ガイドライン』1)のCQ8-17に記載されており,“dysplasiaは潰瘍性大腸炎に合併する大腸癌の前癌病変と考えられている”とされている.本特集を熟読いただく前に,これまでの研究で明らかとなっているUCに合併するcolitic cancer/dysplasiaの基本的事項について以下に列記する.

参考文献

1)潰瘍性大腸炎関連腫瘍/癌.日本消化器病学会(編).大腸ポリープ診療ガイドライン2014.pp 155-164,南江堂,2014
2)Eaden JA, Abrams KR, Maybery JF, et al. The risk of colorectal cancer in ulcerative colitis. A metaanalysis. Gut 48 : 526-535, 2001
3)岩男泰,三上修,向井萬起男,他.Colitic cancer/dysplasiaの画像診断─拡大内視鏡を中心に.胃と腸 43 : 1303-1319, 2008

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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