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文献詳細

雑誌文献

胃と腸49巻9号

2014年08月発行

文献概要

今月の主題 小腸潰瘍の鑑別診断 序説

小腸潰瘍の鑑別診断─過去・現在・未来

著者: 野村昌史1

所属機関: 1手稲渓仁会病院消化器病センター

ページ範囲:P.1255 - P.1257

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はじめに

 以前は暗黒大陸と呼ばれていた小腸も,カプセル内視鏡やバルーン内視鏡の発展・普及に伴い多くの所見が集積され,新たな疾患の存在も明らかとなった.なかでも潰瘍・びらん・アフタは比較的高い頻度で遭遇する所見であり,典型像が得られた際にはその診断は比較的容易である.しかし,実際の臨床の場では非典型的,非特異的などの理由で,所見はあるものの診断には結びつかないことも多い.そこで本特集は,小腸潰瘍の本態に迫ることを目的として企画し,疾患を整理しやすくするため,時間軸を意識した構成を考えた.

 過去 : 今まで明らかとなった小腸潰瘍性病変の知見をまとめ,整理する.

 現在 : 分類困難な小腸潰瘍・びらんの現状を明らかにする.

 未来 : 今後の新たな展開を考える.

 なお,診断に際して最も難渋するのは非腫瘍性の潰瘍性疾患の鑑別であるため,今回総論(主題)で取り上げる腫瘍性疾患はびまん性の形態を呈するものだけとした

参考文献

1)Matsumoto T, Kubokura N, Matsui T, et al. Chronic nonspecific multiple ulcer of the small intestine segregates in offspring from consanguinity. J Crohns Colitis 5 : 559-565, 2011

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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