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文献詳細

雑誌文献

胃と腸49巻9号

2014年08月発行

文献概要

今月の主題 小腸潰瘍の鑑別診断 主題症例

ダブルバルーン小腸内視鏡にて病変を観察しえた非特異性多発性小腸潰瘍症の1例

著者: 河内修司1 蔵原晃一1 川崎啓祐1 大城由美2 高橋郁雄3 八板弘樹1 岡本康治1 永田豊1 澤野美由紀1 吉岡翼1 渕上忠彦1

所属機関: 1松山赤十字病院胃腸センター 2松山赤十字病院病理診断科 3松山赤十字病院外科

ページ範囲:P.1318 - P.1325

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要旨 患者は26歳,男性.1歳時より難治性鉄欠乏性貧血,低蛋白血症を認め,18歳時に小腸型Crohn病と診断されていた.高度な貧血を認め,当センター入院となった.小腸X線造影検査では,中部小腸に非対称性の変形・狭窄が多発し,地図状のバリウム斑を認めた.小腸内視鏡検査では,ひだ集中を伴う境界明瞭な浅い類円形潰瘍,非同心円状の全周性潰瘍,斜走する潰瘍を認めた.小腸切除標本では,境界明瞭で平坦な輪走・斜走する地図状・テープ状の潰瘍が多発し,大部分がUl-IIまでの非特異的潰瘍または瘢痕であった.以上より,自験例は特徴的な臨床経過,X線造影・内視鏡所見,切除標本の肉眼・組織学的所見から非特異性多発性小腸潰瘍症と診断した.

参考文献

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15)渕上忠彦,大串秀明,江頭芳樹,他.腸疾患の輸液─器質的腸疾患に対する完全静脈栄養法の意義.臨と研 57 : 3530-3535, 1980

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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