文献詳細
今月の主題 胃癌の経過
症例
広汎な表層浸潤型を示したⅡb+Ⅱc+Ⅲ型大彎早期癌の1例
著者: 河村昭二1 内田隆也2 小俣則夫3 中島義麿3 吉井隆博4
所属機関: 1前橋市河村医院 2日本医科大学常岡内科 3日本医科大学放射線科 4日本医科大学病理学教室
ページ範囲:P.87 - P.90
文献概要
患者:高○○○郎 68歳 男子 会社員
主訴:倦怠感
家族歴:兄が42歳で胃癌で死亡す.
既往歴:昭和40年暮頃より上腹部膨満感があり,黒色便の排泄が時々あった.昭和41年2月末より貧血があり,3月下旬より嘔気,嘔吐が起こった.そのため同年5月10日某病院に入院す.赤血球数171×104のため輸血1,500ccを施行された.5月4日レントゲン検査,5月12目胃カメラを施行し,胃潰瘍の疑い濃厚で,5月19日に開腹手術されたが,胃は術中精査するも変化がなく,胆嚢に結石があったので胆嚢切除術のみが行なわれた.
掲載誌情報