文献詳細
今月の主題 胃癌の経過
研究
十二指腸ファイバースコピーの研究―第3報:逆行性膵管および総胆管造影
著者: 高木国夫1 池田靖洋1 中川安房1 坂口信昭1 高橋孝1 熊倉賢二2 丸山雅一2 染矢内記2 中野浩2 高田亮2 竹腰隆男2 金孟和2
所属機関: 1癌研究会附属病院外科 2癌研究会附属病院内科
ページ範囲:P.103 - P.111
文献概要
グラスファイバーを用いた胃内視鏡検査は近年驚異的進歩をとげてきたが,かかる進歩を背景にして,十二指腸にファイバースコープを挿入して,十二指腸内の観察13),とくに乳頭部の観察とともに乳頭口から直視下にCannulationを行ない,膵管の造影を行なうことが試みられてきている.1968年Mc Cune et al2)は,EderのFiberduodenoscopeを用いて膵管の造影を報告した.わが国では,1968年来,十二指腸ファイバースコープの試作が試みられている7)10).竹本,大井ら12)は,1969年に,Fiberduodenoscope(町田)を用いて,膵管造影について報告した.筆者らも,Fiberduodenoscope(町田)を用いて,乳頭口のCannulationを行ない,膵管とともに,総胆管の造影に成功し,拡張した総胆管内の結石を診断しえた症例を経験したので,報告する.
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