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文献詳細

雑誌文献

胃と腸5巻1号

1970年01月発行

文献概要

技術解説

細胞標本の作り方

著者: 信田重光1

所属機関: 1順天堂大学医学部外科

ページ範囲:P.114 - P.120

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はじめに

 細胞診を行なう場合,良好なる成績を得るためには,的確なる細胞採取,良好なる標本作成,および見逃しのない細胞スクリーニングの上,確実なる細胞同定を行なうといくつかの条件がそろわなければならない.そのどれか一つでもおろそかになると,誤診をまぬがれないという所に細胞診のきびしさがあることは事実であろう.しかし,このことは,診断学として避けられない.他の診断法でも同様に重視されることである.

 今月より数号にわたって,細胞診に関する技術解説がそれぞれの専門家によって連載されるので,その前座として,本稿では細胞標本の作り方のコツについて述べてみたい.

 消化器に関係する細胞診は,食道,胃,十二指腸,大腸および胸腹水などについて行なわれているが,この中液状検体より標本を作成する揚合と,固形の検体より標本を作成する場合とではその手技が異なる.

 前者は,盲目的洗滌法(主として胃)直視下洗滌法(食道,胃,大腸など),および胸腹水などの場合であり,後者は生検塗沫法である.この両者は塗沫,固定の方法などをはじめとしてかなりの差違がある.以下この点を中心として細胞標本の作り方について述べたい.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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