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特別寄稿
胃癌に関する諸問題
著者:
所属機関: 1フランス医学アカデミー
ページ範囲:P.1337 - P.1341
文献購入ページに移動 美しい図説のはいった日本の雑誌“胃と腸”を毎号受取り,英文の論文や抄録を興味深く読んでいるが,この雑誌の主題がいつも胃癌に関するものなので,私にも2~3の知見を述べさせてほしい.
これまでに私は,数多くの論文を発表し,講演や学会発表も多数おこなってきたが,そのほかに,私が胃癌の早期診断について3冊の本を出版したことを御記憶のことと思う.2冊めは1956年に,3冊めは1967年に出版したものである.しかし,本文では,とくに,30年前に出版した最初の本,“Le cancer de lestomac au debut”(初期胃癌)を中心に,私の考えを述べてみたい.私の最初の本は,500ページにわたリ,630枚の図説を入れて,臨床,X線,病理の事項を述べたものである.このなかで私は,胃癌の「腫瘤型」,「浸潤型」,「潰瘍形成型」の諸型について述べた.これらの型は,日本の早期胃癌の分類である「隆起型」,「表面型」,「陥凹型」の原型ではないかと思う.
さて,私は,ここで,胃癌の研究のなかでもとくに重要であるつぎの3つの問題,すなわち,「早期胃癌の予後」,「早期胃癌の定義」,「早期胃癌の診断法」について述べることにする.
これまでに私は,数多くの論文を発表し,講演や学会発表も多数おこなってきたが,そのほかに,私が胃癌の早期診断について3冊の本を出版したことを御記憶のことと思う.2冊めは1956年に,3冊めは1967年に出版したものである.しかし,本文では,とくに,30年前に出版した最初の本,“Le cancer de lestomac au debut”(初期胃癌)を中心に,私の考えを述べてみたい.私の最初の本は,500ページにわたリ,630枚の図説を入れて,臨床,X線,病理の事項を述べたものである.このなかで私は,胃癌の「腫瘤型」,「浸潤型」,「潰瘍形成型」の諸型について述べた.これらの型は,日本の早期胃癌の分類である「隆起型」,「表面型」,「陥凹型」の原型ではないかと思う.
さて,私は,ここで,胃癌の研究のなかでもとくに重要であるつぎの3つの問題,すなわち,「早期胃癌の予後」,「早期胃癌の定義」,「早期胃癌の診断法」について述べることにする.
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