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今月の主題 症例・研究 特集
研究
胃体部腺領域の病変―部位別にみた胃病変
著者: 山際裕史12
所属機関: 1三重県立大学医学部病理学教室 2三重県立大学医学部中検病理
ページ範囲:P.1551 - P.1557
文献概要
胃の病変を部位別に眺めると,病変の種類によって,その存在部位にそれぞれ好みのあることがわかる.ごくおおまかには,胃中部に多く,下部に,ついで上部に発生することが多いが,非上皮性腫瘍は上皮性腫瘍に比して中部から上部よりに(後者は中部から下部よりに)好んで発生するという傾向がある.一方,非上皮性腫瘍のうちでも,平滑筋由来のものは中部から上部に生ずることが比較的多い.
本稿では,胃を組織学的にみて,体部腺領域,幽門腺領域にわけ,特に前者に生ずる疾患を中心に考察を加える.
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