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文献詳細

雑誌文献

胃と腸5巻6号

1970年06月発行

文献概要

今月の主題 症例・研究 特集 研究

左肋骨弓下に没した胃体部粘膜のDosierte Kompressionによる画き方―Ashizawa's Sandwich Method

著者: 芦沢昭1

所属機関: 1長崎原爆病院放射線科

ページ範囲:P.715 - P.723

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 胃のX線検査ほど,患者には「透視」ということばで知られ,放射線専門医の手をかりなくても,一般臨床医によって手軽く,しかも広く行なわれている造影検査はない.その反面,透視による的確な病変部位の把握も行なわずに,明るい部屋でがぶっとバリウムを飲ませて撮影するに過ぎない簡略な方法から,微小焦点廻転陽極管を使用したテレビ透視下での狙撃分割撮影をfullに行なった詳細な検査法まで区々である.

 検査にあたっては,まず装置の優劣,胃液1)や粘液2)の存否,造影剤3)4)の良悪ないし胃内外陰性造影剤(発泡剤5)や人工気腹6)7))を併用するかどうかなどが問題となるが,いずれも胃の粘膜像をより見落とし少なく,広範かつ正確に画き出そうとする試みにほかならない.従来,多くの研究者によっていろいろな工夫がなされてきたが,いずれも適当な体位8)で,適量の圧迫dosierte Kompression9)を加えて粘膜像を現わすことが基本となっている.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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