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特集 胃生検特集
微小癌の胃生検
著者: 春日井達造1 加藤久1 坪内実1 八木幹郎1 山岡康孝1 伊藤健1 久野信義1 高橋淳子1 青木勲1 須知泰山2
所属機関: 1愛知がんセンター第1内科 2愛知がんセンター臨床検査部
ページ範囲:P.817 - P.828
文献購入ページに移動Kenamore1)(1940年),Benedict2)(1948年)などにより初められた直視下胃生検は,Hirschowitzら3)(1958年)によるFiberscopeの開発につづき,これを用いた直視下生検法が初められ4)~7),その後本器の改良と手技の進歩により胃癌の生検がようやく臨床的に可能となった7)~13).
現在X線,内視鏡,細胞診とならんで術前の唯一の組織診としての生検が早期胃癌診断のために欠くことのできないルチーン検査法の1つとなった14)15).
ある程度の拡がりをもった早期胃癌病巣からの生検採取は比較的容易であったが,微小な病巣からの生検採取は必らずしも容易でなかった.しかし,最近生検用ファイバースコープの改良と技術の進歩により比較的小さな早期胃癌病巣からの生検も可能となってきた.
本稿においては最大径1cm以下の微小早期胃癌の直視下胃生検について,その成績と手技を述べる.
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