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文献詳細

雑誌文献

胃と腸5巻7号

1970年06月発行

特集 胃生検特集

胃潰瘍に対する胃直視下生検の意義

著者: 川井啓市1 植松寿樹1 赤坂裕三1

所属機関: 1京都府立医科大学増田内科

ページ範囲:P.837 - P.842

文献概要

はじめに

 胃潰瘍の直視下生検の意義について述べるのはけっして楽ではない.実際,直視下生検法の意義がまず喧伝されたのは,胃癌の直接診断ことに早期冑癌の診断においてであったからである.

 本邦における胃疾患診断学の進歩は,X線検査,内視鏡検査の機種の開発と改良,手技の進歩に負うところが多いが,そのなかでも世界にさきがけた生検ファイバースコープの開発の占める位置は著しく高い.

 X線検査または内視鏡検査法はいかに習熟しても,あくまで検査方法としては間接診断法である.これに対して直視下生検法は,直視下細胞診法とともに,積極的な直接診断法であり採取された粘膜片が小さくとも,一応組織のレベルで診断されることを銘記しなければならない.

 本文では,胃潰瘍の診断の場での直視下生検法の果す意義ないし役割を,以下の項目によってまとめてみた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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