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文献詳細

雑誌文献

胃と腸5巻8号

1970年07月発行

技術解説

“逆反転法”による噴門直下小彎側の診断

著者: 林貴雄12

所属機関: 1日本大学医学部有賀内科 2日本大学医学部内視鏡センター

ページ範囲:P.1019 - P.1024

文献概要

はじめに

 胃内視鏡診断技術の向上により,胃下部の診断にはほとんど盲点がなくなってきた.しかし,胃上部の診断にはまだ完全とは断定できず,特に噴門直下の小彎側は反転法にてもファイバースコープ自体の影になり,最も観察,撮影の難点となっている.

 ファイバースコープで胃体部の観察を行なう時,胃角附近にてUpをかけると空気量と患者体位の変換により遠景ながら噴門附近が観察可能なことがある(図1).しかし遠景であること,近づけようとするとレンズ面が胃壁についてしまうこと,また上部小彎側は斜め下から見上げるかDownにて見下すしか方法がないなど,噴門直下の正確な観察はむずかしい.

 筆者は,従来行なっている反転法が大彎側を支点にスコープ先端をつけ反転してゆくのに対し,逆に小彎側に先端をつけて反転操作を行ない,噴門直下小彎側をなるべく正面から観察撮影できる「逆反転法」(Reverse U-turn Method)を試みたのでその実際についてのべる(図2).

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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