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文献詳細

雑誌文献

胃と腸50巻11号

2015年10月発行

今月の主題 血管炎による消化管病変

序説

血管炎の消化管病変

著者: 平田一郎1

所属機関: 1喜望会谷向病院内科

ページ範囲:P.1349 - P.1352

文献概要

はじめに
 血管炎は全身のさまざまな血管壁に炎症を来す疾患で,その多くは原因不明の希少難治疾患である.本症は,血管の炎症に起因する全身症候(炎症所見)と臓器の虚血や出血に伴う局所症候から成る多彩な病態を呈する.全身症候として原因不明の高熱(38℃以上のスパイク熱が多い),全身倦怠感,体重減少などがあり,局所症候は罹患血管の大きさや罹患臓器によりさまざまで,高血圧,血尿・蛋白尿などの腎機能障害,狭心症,心筋梗塞,咳・血痰などの呼吸器症状,紫斑,皮膚潰瘍,知覚異常,筋痛・関節痛,消化管出血・腹痛・下痢,消化管潰瘍などが挙げられる.

参考文献

1)Jennette JC, Falk RJ, Bacon PA, et al. 2012 revised International Chapel Hill Consensus Conference Nomenclature of Vasculitides. Arthritis Rheum 65:1-11, 2013
2)青柳邦彦,中村昌太郎,山本智文,他.全身性疾患と消化管病変.胃と腸 38:567-571, 2003
3)釜谷明美,平田一郎,神谷芳雄,他.大腸にびまん性アフタ様潰瘍を認めたアレルギー性肉芽腫性血管炎の1例.Gastroenterol Endosc 54:3426-3432, 2012

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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