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文献詳細

雑誌文献

胃と腸50巻2号

2015年02月発行

今月の主題 食道のびらん・潰瘍性病変

主題

自己免疫性水疱症と上部消化管病変の内視鏡診断

著者: 大森泰1 石井賢二郎2 岡村明彦3 筒井麻衣4 中村理恵子3 川久保博文3 山上淳5 天谷雅行5 北川雄光3

所属機関: 1川崎市立井田病院内視鏡治療部・外科 2静岡赤十字病院外科 3慶應義塾大学医学部一般消化器外科学教室 4川崎市立川崎病院外科 5慶應義塾大学医学部皮膚科学教室

ページ範囲:P.159 - P.173

文献概要

要旨●自己免疫性水疱症は,自己抗体により細胞間接着が障害され,皮膚や重層扁平上皮粘膜に水疱が形成される疾患の総称である.天疱瘡群と類天疱瘡群に分けられ,推計罹患者数は天疱瘡群約5,500人,類天疱瘡群約20,000〜30,000人とされる.水疱症には皮膚病変がなく粘膜病変のみが認められる症例も存在し,このような症例では咽頭痛・嚥下障害などにより内視鏡検査が施行されるが,まれな疾患であるために粘膜病変から確定診断に至らず治療が遅延することがある.消化器医も自己免疫性水疱症の適切な知識を持ち,的確な内視鏡診断を行うことで臨床診断に寄与できる.上部消化管内視鏡検査を行った自己免疫性水疱症93例の検討から,自己免疫性水疱症の上部消化管病変について報告する.

参考文献

1)「天疱瘡」作成委員会.天疱瘡.稀少難治性皮膚疾患に関する調査研究班.稀少性難治性皮膚疾患に関する調査研究班による2011年最新版.稀少難治性皮膚疾患研究,2011
2)谷川瑛子,黒沢美智子,青山裕美.天疱瘡.稀少難治性皮膚疾患に関する調査研究班.稀少性難治性皮膚疾患に関する診療の手引き,改訂版.稀少難治性皮膚疾患研究,2011
3)2006年度診断基準と治療指針案.天疱瘡.稀少難治性疾患に関する調査研究班,2006
4)天疱瘡診療ガイドライン作成委員会(編).日本皮膚科学会ガイドライン:天疱瘡診療ガイドライン.日皮会誌 120:1443-1460, 2010

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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