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今月の主題 知っておきたいまれな胃疾患 序説
知っておきたいまれな胃疾患
著者: 赤松泰次1
所属機関: 1地方独立行政法人長野県立病院機構長野県立須坂病院内視鏡センター
ページ範囲:P.715 - P.715
文献購入ページに移動筆者は1981年より早期胃癌研究会へ参加するようになり,多くのまれな症例を“疑似体験”するとともに,画像所見を表現する言葉の言い回しを学んだ.参加して間もないころ,Cronkhite-Canada症候群の胃病変が提示されたことがあり,その数か月後に“スキルス胃癌か悪性リンパ腫のようにみえるが,生検しても診断がつかない”という症例が他院より紹介され,学内の症例検討会で提示された.出席した医師はそろって首をかしげていたが,筆者は早期胃癌研究会でみた症例とよく似ていたため,“Cronkhite-Canada症候群の可能性があるが,脱毛,爪の変形,低蛋白血症などはありませんか”と発言したところ,提示した医師は“たしかにあります”と答えた.周りにいた医師が誰も知らなかった疾患を言い当てることができ,大変気をよくした記憶がある.その後も何度か同様の経験をし,消化管形態学というのは疾患を知っているかどうかで大きく差が出ると痛感している.
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