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今月の主題 知っておきたいまれな胃疾患 主題症例
腫瘍性疾患:転移性胃癌─腎細胞癌
著者: 原田拓12 山野泰穂2 野村昌史1 菅井有3
所属機関: 1手稲渓仁会病院消化器病センター 2秋田赤十字病院消化器病センター 3岩手医科大学医学部病理学講座分子診断病理学分野
ページ範囲:P.759 - P.761
文献購入ページに移動他臓器の悪性腫瘍が胃に転移することはまれな事象である.しかし,近年の悪性腫瘍に対する治療法の進歩はめざましく,今後は長期生存症例が増加していくことが予想され,転移性胃癌の臨床所見の特徴を理解しておくことは非常に重要であると考えられる.
転移性胃癌の原発巣としては悪性黒色腫,乳癌,肺癌などが多いとされている1).本稿で解説する腎細胞癌は全身に転移を来しやすい疾患ではあるが,その転移先としては肺,肝,骨,脳などが多いとされており,腎細胞癌からの胃転移は極めてまれで,転移性胃癌全体の0.65%と報告されている2).
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