文献詳細
文献概要
今月の主題 知っておきたいまれな胃疾患 主題症例
腫瘍性疾患:転移性胃癌─乳癌
著者: 岡本朋子1 小田一郎1 谷口浩和2 阿部清一郎1 野中哲1 鈴木晴久1 吉永繁高1 関根茂樹2 斎藤豊1
所属機関: 1国立がん研究センター中央病院内視鏡科 2国立がん研究センター中央病院病理科
ページ範囲:P.762 - P.764
文献購入ページに移動他臓器原発の悪性腫瘍が胃に転移する転移性胃癌は比較的まれであり,国内の報告では剖検例の2.3〜5.9%に認められるとされる1)2).転移性胃癌の中では悪性黒色腫,肺癌,食道癌,乳癌からの転移が多いとされるが,日常診療において乳癌の胃転移を経験することはまれではある.一方で,乳癌(特に小葉癌)の胃転移は原発性胃癌と内視鏡的に鑑別が難しいことがあり,その場合,組織学的にも乳癌と診断することは極めて難しい.原発性胃癌と乳癌胃転移では治療方針が全く異なるため,乳癌胃転移を正しく診断することは非常に重要である.
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