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文献詳細

雑誌文献

胃と腸50巻6号

2015年05月発行

文献概要

今月の主題 知っておきたいまれな胃疾患 主題症例

腫瘍性疾患:低悪性度リンパ腫

著者: 赤松泰次1 下平和久2 三枝久能2 宮島正行2

所属機関: 1地方独立法人長野県立病院機構長野県立須坂病院内視鏡センター 2地方独立法人長野県立病院機構長野県立須坂病院消化器内科

ページ範囲:P.768 - P.770

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疾患の概念
 低悪性度リンパ腫には,MALTリンパ腫,濾胞性リンパ腫,マントル細胞リンパ腫の3種類があり,組織学的にはいずれも小型異型リンパ球の均一な浸潤を認めることが特徴である.しかし,マントル細胞リンパ腫の予後は,MALTリンパ腫や濾胞性リンパ腫に比較して一般に不良であり,“低悪性度”とはいえない.したがって,初回診断時には,各種免疫組織染色を行って,3者を正確に鑑別しておくことが重要である.胃に発生する低悪性度リンパ腫の大部分はMALTリンパ腫であり,濾胞性リンパ腫やマントル細胞リンパ腫は比較的まれである.

参考文献

1)赤松泰次,北原桂,白川晴章,他.胃MALTリンパ腫の内視鏡所見.胃と腸 44:805-812, 2009
2)徳竹康二郎,赤松泰次,下平和久,他.胃病変が診断の契機となり,腸間膜リンパ節由来と考えられた濾胞性リンパ腫の1例.ENDOSC FORUM digest dis 30:56-62, 2014
3)赤松泰次,沖山葉子,宮林秀晴,他.胃MALTリンパ腫の診断と治療─除菌治療抵抗例と低線量放射線療法の長期経過.胃と腸 49:623-634, 2014

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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