文献詳細
文献概要
今月の主題 知っておきたいまれな胃疾患 主題症例
腫瘍性疾患:カポジ肉腫
著者: 藤原崇1 門馬久美子2 堀口慎一郎3 藤原純子2 比島恒和3 柳澤如樹4 菅沼明彦4 今村顕史4
所属機関: 1がん・感染症センター都立駒込病院消化器内科 2がん・感染症センター都立駒込病院内視鏡科 3がん・感染症センター都立駒込病院病理科 4がん・感染症センター都立駒込病院感染症科
ページ範囲:P.779 - P.781
文献購入ページに移動Kaposi肉腫(Kaposi sarcoma ; KS)は,HHV-8(human herpes virus-8)の感染によって生じる血管性腫瘍である.HIV(human immunodeficiency virus)感染者における悪性腫瘍で最も多く,CD4値の低下とともに好発するが,CD4値が500cell/μlと比較的高値でも発症することがある.また,HIV感染者におけるKS発症例の大半は男性の同性愛者である.KSは,HHV-8の生体内でのリザーバーであるB細胞から血管内皮細胞への感染によって発症するとされる.発生部位としては,皮膚が最も多く,全消化管,肺,リンパ節などに生じる.
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