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文献詳細

雑誌文献

胃と腸50巻6号

2015年05月発行

文献概要

今月の主題 知っておきたいまれな胃疾患 主題症例

非腫瘍性疾患:胃梅毒

著者: 高橋亜紀子1 小山恒男1

所属機関: 1佐久総合病院佐久医療センター内視鏡内科

ページ範囲:P.785 - P.787

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疾患の概念
 梅毒は性感染症のひとつで,感染から3か月までの第1期では,陰茎・外陰部の初期硬結,硬性下疳,所属リンパ節腫脹を来す.感染から3か月〜3年経過した第2期では,第1期の症状が消退し,皮膚紅斑やバラ疹の他,胃腸炎などが出現する.感染から3〜10年経過した第3期では,結節性梅毒疹,ゴム腫,大動脈炎が出現し,感染から10年以上経過した第4期では大動脈瘤,進行麻痺,脊髄癆,難聴,視力障害を来す.
 第2期ではスピロヘータ血症と,その代謝産物に対する血管アレルギーにより皮疹が形成される.これと同様の機序で,胃粘膜に粘膜疹が形成されると考えられている1)2)

参考文献

1)岡本昭二,原紀道,伊藤光政.胃粘膜疹を伴った第2期梅毒.臨皮 21:269-276, 1967
2)Maruyama M, Hayakawa H, Nishizawa M, et al. Gastric lesions associated with secondary syphilis:A case suspected of gastric sarcoma by X-ray and endoscope.胃と腸 3:195-202, 1968

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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