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文献詳細

雑誌文献

胃と腸50巻6号

2015年05月発行

文献概要

今月の主題 知っておきたいまれな胃疾患 主題症例

非腫瘍性疾患:IFP(inflammatory fibroid polyp)

著者: 石橋英樹1 阿部光市1 二村聡2

所属機関: 1福岡大学医学部消化器内科学講座 2福岡大学医学部病理学講座

ページ範囲:P.818 - P.820

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疾患の概念
 IFP(inflammatory fibroid polyp)は,全消化管に発生しうる良性の非腫瘍性ポリープであり,胃では幽門腺領域(幽門前庭部)に好発する1).病理組織学的には,粘膜固有層深部から粘膜下層に及ぶ好酸球浸潤と小血管増生を伴う線維芽細胞類似の紡錘形細胞の増殖巣と要約される2).発生原因は不明であるが,腫瘍説,アレルギー説,炎症説が報告されている1)

参考文献

1)小林広幸,渕上忠彦,堺勇二,他.消化管炎症性類線維ポリープ(IFP)の診断と治療.胃と腸 39:640-646, 2004
2)福嶋敬宜,二村聡.臨床に活かす病理診断学.医学書院,pp58-60,2011
3)Helwig EB, Ranier B. Inflammatory fibroid polyp of stomach. Surg Gynecol Obset 96:355-367, 1953
4)南部匠,渡辺英伸,遠城寺宗知.胃のInflammatory Fibroid Polyp 特にその初期病変について.福岡医誌 70:721-731, 1979
5)Hizawa K, Iida M, Tada T, et al. Endoscopic evaluation of gastric inflammatory fibroid polyp. Surg Endosc 9:387-400, 1995

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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