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文献詳細

雑誌文献

胃と腸50巻8号

2015年07月発行

文献概要

今月の主題 胃がん検診に未来はあるのか 主題

内視鏡検診の現状と課題─経鼻内視鏡検診の現状と課題

著者: 小林正夫1

所属機関: 1京都第二赤十字病院健診部

ページ範囲:P.1041 - P.1048

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要旨●胃がん内視鏡検診において,経鼻内視鏡検査は良好な受容性により任意型検診,対策型検診とも増加傾向にある.ただし検診として多数例を検査するためには,効率のよい前処置の工夫など検査までの時間短縮が必要である.近年,経鼻内視鏡の仕様は経口内視鏡と同等に近づきつつあり,胃がん検診成績も経口内視鏡同様良好であるが,経鼻内視鏡検診における偽陰性を減らすためには,経鼻内視鏡の特性を考慮した丁寧な近接観察や連続性のある記録,ダブルチェック,画像カンファレンスなどの精度管理が必要である.今後は,胃がん検診受診率向上のためにも内視鏡検診に積極的に経鼻内視鏡を導入すべきと考えられる.

参考文献

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2)宮脇哲丸.経鼻的内視鏡検査の試み.島根医 22:230-233, 2002
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掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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