icon fsr

文献詳細

雑誌文献

胃と腸50巻8号

2015年07月発行

文献概要

--------------------

編集後記 フリーアクセス

著者: 長浜隆司1

所属機関: 1千葉徳洲会病院消化器内科内視鏡センター

ページ範囲:P.1099 - P.1099

文献購入ページに移動
 今回「胃がん検診に未来はあるのか」との少々過激なテーマでの特集を細川治,小野裕之,長浜隆司の3人で企画した.
 2015年3月に「有効性評価に基づく胃がん検診ガイドライン2014年度版」が発行されたが当初のドラフト案では内視鏡による胃がん検診は対策型として推奨されなかった.その後,内視鏡検診でも死亡率減少効果のエビデンスが得られてきたことから最終版では内視鏡検診が対策型として新たに推奨された.企画当初はガイドラインで内視鏡検診が対策型,任意型ともに推奨されなかったため,臨床の先生方からは“地域によっては内視鏡検診にほぼ移行し発見率が高く早期胃癌比率の高い内視鏡検診がなぜ推奨されないのか”といった疑問が寄せられたが,そのあたりの疑問を払拭すべくガイドライン作成委員会委員長でもある祖父江はガイドラインの考え方について概説した.ガイドラインでは系統的レビューによる利益と不利益に基づいて決定されるもので,この際対象とする検診が普及しているか否か,また感度の高い検診方法が必ずしも選ばれるわけではなく,推奨の内容が普及の程度と大きく乖離し,受け入れがたい場合もありえ,そのような場合にこそガイドラインが本来果たすべき役割があると考えられると述べた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら