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文献詳細

雑誌文献

胃と腸51巻1号

2016年01月発行

文献概要

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編集後記

著者: 赤松泰次1

所属機関: 1長野県立須坂病院内視鏡センター

ページ範囲:P.151 - P.151

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 慢性胃炎という疾患名は,序説にも書かれているように極めてあいまいな疾患概念で,従来,患者の自覚症状によって用いる「症候性胃炎」,胃X線や胃内視鏡の所見として用いる「形態学的胃炎」,病理組織学的所見として用いる「組織学的胃炎」に大別される.Helicobacter pylori(H. pylori)の発見とその後の研究によって,われわれが「形態学的胃炎」あるいは「組織学的胃炎」と考えている病変の多くはH. pylori感染が原因であることに異論を唱える人はいないであろう.かつて「胃炎については何も“いえん”」という駄洒落を言った消化器病の大御所がいたが,当時に比べると「慢性胃炎」の疾患概念は近年かなり整理されてきたと思われる.
 本特集では,序説で胃炎の診断や分類に関するこれまでの歴史が詳細に述べられている.続いて主題論文として,慢性胃炎の病理診断,X線診断,内視鏡診断(通常光,拡大),血清診断がH. pylori関連性慢性胃炎を中心に掲載されている.さらに特殊な慢性胃炎として,鳥肌胃炎,A型胃炎,残胃炎,HHLO(Helicobacter heilmannii-like organism)関連性胃炎の診断や臨床的意義などが解説されている.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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