文献詳細
追悼
文献概要
2015年11月8日に竹本忠良先生がお亡くなりになりました.一つの時代が終わったとの感を禁じ得ません.日本の,そして世界の消化器病,内視鏡界を引っ張ってこられた指導者でした.謹んでお悔やみを申し上げます.
先生の消化器病学や内視鏡学分野での最大の功績は,ファイバースコープの将来性にいち早く気づき,町田製作所と産学協同によってその完成に尽力されたことだと思います.東京大学(以下,東大)に居られた1960年代,胃カメラ派と胃鏡派という二つの流れがあり,胃カメラ全盛期であったこともあって胃鏡派の竹本先生は劣勢で弟子も少なかったようです.だが直視鏡の潜在力,将来性を確信しておられたのでファイバースコープの開発に全力を挙げられました.そのことは東京女子医科大学(以下,東京女子医大)へ移られて偉才・大井至を見い出して為されたERCP開発によってファイバースコープの優位性が誰の目にもはっきり証明されたことによって報われたと思います.
先生の消化器病学や内視鏡学分野での最大の功績は,ファイバースコープの将来性にいち早く気づき,町田製作所と産学協同によってその完成に尽力されたことだと思います.東京大学(以下,東大)に居られた1960年代,胃カメラ派と胃鏡派という二つの流れがあり,胃カメラ全盛期であったこともあって胃鏡派の竹本先生は劣勢で弟子も少なかったようです.だが直視鏡の潜在力,将来性を確信しておられたのでファイバースコープの開発に全力を挙げられました.そのことは東京女子医科大学(以下,東京女子医大)へ移られて偉才・大井至を見い出して為されたERCP開発によってファイバースコープの優位性が誰の目にもはっきり証明されたことによって報われたと思います.
参考文献
1)大井至.竹本先生をしのぶ.消化器病学会誌 2016年1月号
2)寺野彰(編).生涯一学究─竹本先生をしのぶ.東京医学社,2016
3)竹本忠良先生追悼.消化器内視鏡 27:1901-1913, 2015
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