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文献概要
今月の主題 狭窄を来す小腸疾患の診断 主題症例
Kaposi様血管内皮腫
著者: 清水誠治1 石田英和2
所属機関: 1大阪鉄道病院消化器内科 2奈良県総合医療センター病理診断科
ページ範囲:P.1710 - P.1713
文献購入ページに移動患者は20歳代,男性.特記すべき家族歴,既往歴はない.2か月ほど前から時々,腹部膨満感,悪心を自覚するようになった.1週間前から下痢が出現したため当科を受診した.腹部単純X線検査で小腸に鏡面像,腹部超音波検査で小腸の拡張・内容のうっ滞を認めたため入院となった.体格・栄養は良好で,腹部診察で腸蠕動音がやや亢進し下腹部正中に軽度の圧痛がみられた.
血液検査ではWBC 5,300/μl,RBC 587万/μl,Hb 9.9g/dl,Ht 35.7%,MCV 60.8,PLT 33.6万/μl,TP 6.1g/dl,Alb 4.1g/dl,Fe 16μg/dl,フェリチン 0.2ng/ml,CRP 0.28mg/dlであり,鉄欠乏性貧血がみられたのみであった.
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