文献詳細
今月の主題 狭窄を来す小腸疾患の診断
主題症例
文献概要
症例
患者は60歳代,男性.嘔吐,食欲不振を訴え前医を受診し,麻痺性イレウスと診断され当院へ救急搬送された.3年前にも右上腹部痛あり,急性胆囊炎として救急搬送され,胆囊摘出術が行われていた.意識は清明であり,腹部は軽度膨満し,打診で鼓音を認めた.3年間で約30kgの体重減少があった.
腹部単純X線検査で著明な小腸ガスを認め,明らかな麻痺性イレウスの所見を呈していた(❶).血液検査にて,白血球増多(WBC 13,000/μl),貧血(Hb 10.6g/dl),低ナトリウム血症(Na 132mEq/l),低アルブミン血症(Alb 1.7g/dl),CRP高値(3.7mg/dl),HTLV-1(human T-cell leukemia virus type 1)抗体陽性(1,024倍)であった.
患者は60歳代,男性.嘔吐,食欲不振を訴え前医を受診し,麻痺性イレウスと診断され当院へ救急搬送された.3年前にも右上腹部痛あり,急性胆囊炎として救急搬送され,胆囊摘出術が行われていた.意識は清明であり,腹部は軽度膨満し,打診で鼓音を認めた.3年間で約30kgの体重減少があった.
腹部単純X線検査で著明な小腸ガスを認め,明らかな麻痺性イレウスの所見を呈していた(❶).血液検査にて,白血球増多(WBC 13,000/μl),貧血(Hb 10.6g/dl),低ナトリウム血症(Na 132mEq/l),低アルブミン血症(Alb 1.7g/dl),CRP高値(3.7mg/dl),HTLV-1(human T-cell leukemia virus type 1)抗体陽性(1,024倍)であった.
参考文献
1)金城福則,金城渚,仲本学,他.Whipple病・糞線虫症.胃と腸 43:643-650, 2008
2)金城福則,仲村将泉,内間庸文,他.知ってそうで知らない消化器疾患(第13回)糞線虫症.G.I.Research 23:242-247, 2015
掲載誌情報