文献詳細
今月の主題 知っておきたいまれな大腸悪性腫瘍
序説
文献概要
日本人の大腸悪性腫瘍の大部分は,癌腫(carcinoma)である.そして,その組織型のほとんどが,腺癌(adenocarcinoma)である.これらの肉眼型は,進行癌ならば,潰瘍限局型(2型)が圧倒的に多い.これが,“ありふれた(common type)”大腸悪性腫瘍と考えることに疑問の余地はない.
一方,実臨床では,まれに前述のありふれた群とは異なる肉眼型や組織型を示す癌腫や非上皮性悪性腫瘍に遭遇することがある.これらは,“特殊な(special type)”,もしくは,“まれな(uncommon type)”大腸悪性腫瘍と表現されるべきものであろう.なお,本特集のタイトル「知っておきたいまれな大腸悪性腫瘍」における,“まれ”には,“これまで本誌では特集が組まれなかった”あるいは,“今後,特集が組まれる可能性が極めて低い”という意味を持たせている.したがって,最近特集が組まれた,悪性リンパ腫(2014年増刊号),虫垂腫瘍(2014年4月号),低分化腺癌(2010年10月号)は,本特集の主題項目からあえて除いた.もちろん,鑑別対象として極めて重要であるから,必要に応じて解説されるであろう.この点を了承願いたい.
一方,実臨床では,まれに前述のありふれた群とは異なる肉眼型や組織型を示す癌腫や非上皮性悪性腫瘍に遭遇することがある.これらは,“特殊な(special type)”,もしくは,“まれな(uncommon type)”大腸悪性腫瘍と表現されるべきものであろう.なお,本特集のタイトル「知っておきたいまれな大腸悪性腫瘍」における,“まれ”には,“これまで本誌では特集が組まれなかった”あるいは,“今後,特集が組まれる可能性が極めて低い”という意味を持たせている.したがって,最近特集が組まれた,悪性リンパ腫(2014年増刊号),虫垂腫瘍(2014年4月号),低分化腺癌(2010年10月号)は,本特集の主題項目からあえて除いた.もちろん,鑑別対象として極めて重要であるから,必要に応じて解説されるであろう.この点を了承願いたい.
参考文献
1)二村聡,富永健司,関根茂樹,他.4型大腸癌の病理学的特徴─浸潤形式とその組織型について.胃と腸 37:137-151, 2002
2)二村聡,山田梢.内視鏡医のための腸管病理組織学的入門─肛門管(その解剖と正常組織像).G.I.Research 18:554-559, 2010
3)西村洋治,関根毅,小林照忠,他.稀な大腸悪性腫瘍の臨床病理学的検討─第54回大腸癌研究会アンケート調査報告.日本大腸肛門病会誌 57:132-140, 2004
掲載誌情報