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文献概要
今月の主題 知っておきたいまれな大腸悪性腫瘍 主題症例
扁平上皮癌
著者: 吉田直久1 岸本光夫2 村上貴彬1 小木曽聖1 廣瀬亮平1 稲田裕3 内藤裕二1 伊藤義人1 臼井智彦4 葛西恭一4 長谷川大祐5 森本泰隆6 八木信明7 土山寿志8 藤田泰子4 柳澤昭夫4
所属機関: 1京都府立医科大学附属病院消化器内科 2京都府立医科大学附属病院病院病理部 3京都府立医科大学附属北部医療センター消化器内科 4西陣病院消化器内科 5綾部市立病院消化器内科 6松下記念病院消化器内科 7朝日大学歯学部附属村上記念病院消化器内科 8石川県立中央病院消化器内科
ページ範囲:P.344 - P.349
文献購入ページに移動大腸癌はその多くが腺癌であり,扁平上皮を有する腫瘍〔扁平上皮癌(squamous cell carcinoma ; SCC),腺扁平上皮癌(adenosquamous carcinoma ; ASC)〕は非常にまれとされ大腸悪性腫瘍全体の0.2%程度とされている1).扁平上皮癌は部位的には直腸・肛門管に発生することが多いが,結腸に発生する症例もある.肛門管は,恥骨直腸筋付近部上縁より肛門縁までの管状部であり(『大腸癌取扱い規約 第8版』2)),Herrmann lineより肛門側とされる(Fig. 1).肛門管癌は大腸悪性腫瘍における頻度は0.7〜1.8%であり,組織学的には腺癌が70%程度,扁平上皮癌が18%程度であり,扁平上皮癌の頻度は結腸や直腸に比して極めて高い3).
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