文献詳細
文献概要
今月の主題 知っておきたいまれな大腸悪性腫瘍 主題症例
腺扁平上皮癌
著者: 清水誠治1 富岡秀夫1 石田英和2 横溝千尋1 上島浩一1 福田亘1
所属機関: 1大阪鉄道病院消化器内科 2大阪鉄道病院病理部
ページ範囲:P.350 - P.353
文献購入ページに移動「大腸癌取扱い規約第7版補訂版」では大腸原発の腺扁平上皮癌について,同一の癌に腺癌と扁平上皮癌とが混在するもので,両者が領域を持って存在する場合と,混在する場合があると記載されている1).両者の比率については特に言及されていないが,WHO分類では扁平上皮癌成分が小胞巣の大きさ以上であるものとなっているが,山際ら2)は癌全体に占める扁平上皮癌の割合が40%以上のものを腺扁平上皮癌としている.組織発生については諸説あるが,腺癌の扁平上皮化生説が最も有力である.扁平上皮癌の腺癌と比べて増殖が速く,腺癌から扁平上皮癌が発生すると後者が急速に増大し病変の大部分を占めるようになると考えられている3).
参考文献
掲載誌情報