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文献詳細

雑誌文献

胃と腸51巻9号

2016年08月発行

今月の主題 消化管画像プレゼンテーションの基本と実際

主題関連

画像所見と病理所見の対比法のコツ:食道─関心領域における2点マーキング法

著者: 竹内学1 渡辺玄2 橋本哲3 水野研一3 佐藤裕樹3 佐藤祐一4 味岡洋一2 寺井崇二3

所属機関: 1長岡赤十字病院消化器内科 2新潟大学大学院医歯学総合研究科分子・診断病理学分野 3新潟大学大学院消化器内科学分野 4新潟大学医歯学総合病院光学医療診療部

ページ範囲:P.1197 - P.1202

文献概要

要旨●画像所見と病理所見を正確に対比するコツの第一歩は,魂のある画像を撮影することである.食道表在癌では深達度がリンパ節転移と強く相関するため,深達度診断の根拠となるきれいな画像を記録しなければならない.切除後は標本を適切に伸展させ,関心領域を中心に割を入れ,割入りの固定標本を撮影後,病理医に提出する.次に病理診断,割入り固定標本上のマッピングをもとに内視鏡像との対比を行う.対比の際には,ヨード不染帯辺縁形状や扁平上皮島とともに,関心領域における2点マーキング法が有用である.最後に自らの診断にフィードバックできた時点で,正確な対比は完了する.

参考文献

1)八尾恒良,溝口幹朗,岡田光男,他.早期胃癌における内視鏡所見と切除標本の対比.胃と腸 23:55-66, 1988
2)渡辺英伸,岩淵三哉,佐々木亮,他.切除胃病変の肉眼所見と組織所見との対比.胃と腸 23:83-91, 1988
3)食道表在癌の拡大内視鏡分類.日本食道学会,2012.http://esophagus.jp/download/endoscope_classification.
4)竹内学,橋本哲,小林正明,他.日本食道学会拡大内視鏡分類と深達度─深達度診断におけるB2血管の意義.胃と腸 49:164-172, 2014
5)竹内学,橋本哲,小林正明,他.食道表在癌の深達度診断─拡大観察の有用性と留意点.胃と腸 50:553-562, 2015
6)渡辺玄,西倉健,小林正明,他.内視鏡切除標本の取り扱い.胃と腸 41:451-457, 2006
7)友利彰寿,小山恒男.食道切除標本の取り扱い.小山恒男(編).食道・胃ESDの基本手技─コツとピットフォール,適応の決め手.メジカルビュー社,pp 76-77, 2007

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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