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文献詳細

雑誌文献

胃と腸52巻10号

2017年09月発行

文献概要

Letter to the Editor

「インゼル,聖域」(坪井瑠美子,他.52巻5号586頁,2017)に対して

著者: 板野聡1 坪井瑠美子2 長南明道3

所属機関: 1寺田病院 2自治医科大学附属さいたま医療センター消化器内科 3仙台厚生病院消化器センター消化器内科

ページ範囲:P.1379 - P.1379

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 「胃と腸」第52巻5号「図説『胃と腸』所見用語集2017」ですが,586頁の「インゼル,聖域」は,似て非なるものを同一のものとして紹介してあり,用語の“歴史”を無視した大きな誤りと考えます.しかも,このままでは,あたかも「用語集」として,若い先生方には“辞書”といったレベルで信用されるということで,ぜひにも,ご訂正をお願いしたいと存じます.「胃と腸」誌面で,きちんと訂正記事を載せていただかないと,将来に禍根を残すことになると危惧しております.
 「インゼル」は,本文中の内容でよく,「島状粘膜遺残」もしくは「島状粘膜残存」で,その成り立ちから病変の辺縁部に存在するという特徴があります.

参考文献

1)村上忠重,他.潰瘍瘢痕癌中心部に存在する非癌性再生腺腔について.日病会誌 55:229-300, 1966
2)高木國夫.IIc内の“島状粘膜残存”と“聖域”─私はこう考える.胃と腸 39:383-386, 2004
3)牛尾恭輔.用語の使い方・使われ方─島状粘膜残存.胃と腸 29:1161, 1994
4)中島寛隆,大倉康男.消化管疾患の肉眼所見に関する用語.胃と腸 36:1303-1306, 2001
5)板野聡,中島寛隆,大倉康男.Discussion「消化管病理基礎講座(12)消化管疾患の肉眼所見に関する用語」(36巻10号:1303-1306)に対して.胃と腸 37:936, 2002

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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