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文献詳細

雑誌文献

胃と腸52巻11号

2017年10月発行

文献概要

今月の主題 非特異性多発性小腸潰瘍症/CEAS─遺伝子異常と類縁疾患 主題

非特異性多発性小腸潰瘍症/CEASの内視鏡所見

著者: 細江直樹1 緒方晴彦1 宮永亮一2 木村佳代子1 高林馨1 長沼誠2 久松理一3 今枝博之4 岩男泰5 金井隆典2 松本主之6

所属機関: 1慶應義塾大学医学部内視鏡センター 2慶應義塾大学医学部消化器内科 3杏林大学医学部第三内科学 4埼玉医科大学病院消化管内科 5慶應義塾大学医学部予防医療センター 6岩手医科大学医学部内科学講座消化器内科消化管分野

ページ範囲:P.1423 - P.1429

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要旨●非特異性多発性小腸潰瘍症の原因遺伝子が明らかとなり,その英語疾患名がCEASという新名称に変更された.AMED班が中心となって,本症の認知度を向上させ,他疾患との内視鏡所見の相違を明らかにし,さらなる症例を集積することを目的に,画像診断アトラスを作成した.このアトラスの一部を紹介し,CEASの内視鏡所見を提示する.CEASの内視鏡所見の特徴は,多発する比較的浅い潰瘍,非対称性の斜走潰瘍,斜走する変形,輪状もしくはテープ様潰瘍,狭窄(比較的軽度)である.

参考文献

1)岡部治弥,崎村正弘.仮称非特異性多発性小腸潰瘍症.胃と腸 3:1539-1549, 1968
2)八尾恒良,淵上忠彦,崎村正弘,他.腸の潰瘍性病変に関する新しい提案─所謂“非特異性多発性小腸潰瘍症”を中心として.胃と腸 7:1615-1619, 1972
3)Umeno J, Hisamatsu T, Esaki M, et al. A hereditary enteropathy caused by mutations in the SLCO2A1 gene, encoding a prostaglandin transporter. PLoS Genet 11:e1005581, 2015
4)日本医療研究開発機構委託研究開発費(難治性疾患実用化研究事業)「難治性小腸潰瘍の診断法確立と病態解明に基づいた治療法探索」研究班.非特異性多発性小腸潰瘍症画像診断アトラス,2016
5)Hosoe N, Omiya N, Hirai F, et al. Chronic enteropathy associated with SLCO2A1 gene(CEAS)-Characterization of an enteric disorder to be considered in the differential diagnosis of Crohn's disease. J Crohns Colitis, 2017[Epub ahead of print]
6)Esaki M, Umeno J, Kitazono T, et al. Clinicopathologic features of chronic nonspecific multiple ulcers of the small intestine. Clin J Gastroenterol 8:57-62, 2015
7)Matsumoto T, Nakamura S, Esaki M, et al. Endoscopic features of chronic nonspecific multiple ulcers of the small intestine:comparison with nonsteroidal anti-inflammatory drug-induced enteropathy. Dig Dis Sci 51:1357-1363, 2006
8)細江直樹,久松理一.非特異性多発性小腸潰瘍症(chronic enteropathy associated with SLCO2A1 ; CEAS).胃と腸 51:1724-1726, 2016

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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