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文献詳細

雑誌文献

胃と腸52巻2号

2017年02月発行

文献概要

今月の主題 消化管結核の診断と治療─最近の進歩 主題

消化管における抗酸菌感染症の細菌学的な診断法

著者: 大楠清文1

所属機関: 1東京医科大学微生物学分野

ページ範囲:P.191 - P.201

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要旨●感染症の適切な治療のためには原因微生物を迅速かつ正確に特定することが大切である.そのためには,抗酸菌感染症の診断では特に遺伝子検査が重要な位置を占めている.遺伝子検査は検体から直接の迅速診断のみならず,抗酸菌の分離培養条件(培地や温度)を変更するための有益な情報も提供できる.最近では,核酸抽出から増幅反応,検出までをすべて自動で行う次世代型の遺伝子検査システムが開発されている.そして,“ポストゲノム時代”を迎えた今日,質量分析装置を用いることによって,細菌に由来した蛋白質成分の分子量情報(マススペクトル)のパターンから,わずか10分足らずで分離菌株の同定ができるようになった.

参考文献

1)List of prokaryotic names with standing in nomenclature(LPSN)ホームページ.http://www.bacterio.net
2)Garrity GM, Boone DR, Castenholz RW(eds).Bergey's Manual of Systematic Bacteriology, vol 1. Williams & Wilkins, 1984
3)大楠清文.いま知りたい臨床微生物検査実践ガイド─珍しい細菌の同定・遺伝子検査・質量分析.医歯薬出版,pp 100-117, 2013

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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