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今月の主題 消化管内分泌細胞腫瘍の新知見 主題症例
特徴的な内視鏡所見を呈し,ESD+CRTが奏効した表在型食道内分泌細胞癌の1例
著者: 小山恒男1 高橋亜紀子1 宮田佳典2 依光展和1 塩澤哲3
所属機関: 1佐久総合病院佐久医療センター内視鏡内科 2佐久総合病院腫瘍内科 3佐久総合病院病理診断科
ページ範囲:P.461 - P.468
文献購入ページに移動最終診断はneuroendocrine carcinoma,T1b-SM2(2,000μm),ly1,v0,HM0,VM0,0-I type,10×10mmであった.ESD後に再度,造影CT検査を施行したところ,106 rec Rの腫大を認めエトポシド,シスプラチン療法と放射線照射の同時併用療法を施行した.4年経過し,CRが継続している.
本例は食道NECの初期像を捉えたこと.NBI拡大内視鏡検査で特徴的な血管異形を認めたこと,R0のESDを組織学的に証明しえたこと,短期間にリンパ節転移を来したが,CRTにて長期生存が得られた,という臨床的意義があり,貴重な症例と考え報告した.
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