文献詳細
増刊号 図説「胃と腸」所見用語集2017
画像所見〔咽喉頭・食道〕
孤立性静脈拡張(solitary venous dilatation)
著者: 有吉隆佑1 梅垣英次1
所属機関: 1神戸大学大学院医学研究科消化器内科学分野
ページ範囲:P.546 - P.546
文献概要
一般に“孤立性静脈瘤”,“孤在性静脈瘤”とも呼ばれるが,消化器内視鏡用語集では“孤立性静脈拡張(solitary venous dilatation)”と称され,“食道の上・中部に認められる孤在性の青色小隆起で,限局性に拡張した粘膜下静脈の他に食道腺の貯留囊胞などがある”とされている1).血管腫に含まれるともされるが,その厳密な区別は臨床的・病理学的に明確にされていない.成因は不明で,門脈圧亢進症に伴い下部食道に発生する静脈瘤や,上大静脈圧の上昇に起因し,主に上部食道に発生する“downhill varices”2)とは異なった疾患と考えられている.
参考文献
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