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文献詳細

雑誌文献

胃と腸52巻5号

2017年05月発行

増刊号 図説「胃と腸」所見用語集2017

画像所見〔咽喉頭・食道〕

孤立性静脈拡張(solitary venous dilatation)

著者: 有吉隆佑1 梅垣英次1

所属機関: 1神戸大学大学院医学研究科消化器内科学分野

ページ範囲:P.546 - P.546

文献概要

定義
 一般に“孤立性静脈瘤”,“孤在性静脈瘤”とも呼ばれるが,消化器内視鏡用語集では“孤立性静脈拡張(solitary venous dilatation)”と称され,“食道の上・中部に認められる孤在性の青色小隆起で,限局性に拡張した粘膜下静脈の他に食道腺の貯留囊胞などがある”とされている1).血管腫に含まれるともされるが,その厳密な区別は臨床的・病理学的に明確にされていない.成因は不明で,門脈圧亢進症に伴い下部食道に発生する静脈瘤や,上大静脈圧の上昇に起因し,主に上部食道に発生する“downhill varices”2)とは異なった疾患と考えられている.

参考文献

1)日本消化器内視鏡学会用語委員会(編).消化器内視鏡用語集,第3版.医学書院,pp 74-75, 2011
2)Felson B, Lessure AP.“Downhill”varices of the esophagus.Dis Chest 46:740-746, 1964
3)安部孝,桜井幸弘.食道孤在性静脈拡張(食道孤立性静脈瘤).臨消内科 13:499-504, 1998

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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