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文献詳細

雑誌文献

胃と腸52巻5号

2017年05月発行

文献概要

増刊号 図説「胃と腸」所見用語集2017 画像所見〔胃〕

壁硬化像(rigidity of the wall, stiffness)

著者: 入口陽介1 高柳聡1

所属機関: 1東京都がん検診センター消化器内科

ページ範囲:P.570 - P.570

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定義
 壁硬化像とは,胃癌の粘膜下層以深への浸潤,炎症や潰瘍に伴う線維化などによって,胃壁に器質的変化が生じ弾性が失われた結果,胃壁が硬く伸展性が悪くなった状態を描出した画像所見である(Fig. 1〜4).
 X線造影検査では,胃壁は,本来,緩やかで平滑な曲線として描出されるが,壁の硬化がある部分では,緩やかな曲線が失われて直線化や不規則な凹凸などの所見を認める1).壁硬化が広範囲に拡がればバランスの悪い不自然な胃形として描出される.空気量を変えて胃壁の伸展度合いを変化させて描出すると,壁硬化の範囲,深さ,程度を知ることができる.

参考文献

1)市川平三郎,吉田祐司.胃X線診断の考え方と進め方.医学書院,pp 112-114, 1986
2)馬場保昌,吉田諭史.胃癌X線診断の究極.ベクトルコア, 2016

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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