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増刊号 図説「胃と腸」所見用語集2017 画像所見〔胃〕
インゼル,聖域(insel)
著者: 坪井瑠美子1 長南明道1
所属機関: 1仙台厚生病院消化器センター消化器内科
ページ範囲:P.586 - P.586
文献購入ページに移動インゼル(insel)はドイツ語で島という意味で,0-IIc型未分化型癌の陥凹内に島状に取り残された粘膜のことを称する(まれに分化型癌でもみられる)1).インゼルの表面に癌組織が認められる場合もあるが,実際には癌の浸潤が少ないことから,日本語では“島状粘膜残存”,“聖域”と呼ばれてきた.ただし,正常粘膜の取り残しなのか,再生粘膜なのかは文献上でも明らかでない.インゼルについて欧米の論文での記述はまれで,早期胃癌の診断学を完成させた本邦で生まれた用語である2).
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