文献詳細
増刊号 図説「胃と腸」所見用語集2017
画像所見〔胃〕
文献概要
定義
正常な幽門は通常内視鏡観察時には開放しており,その輪郭は平滑である.しかし詳細にみると辺縁は決して正円ではなく,多くの場合小彎側が幽門輪内に突出している1)(Fig. 1).
幽門輪変形は,辺縁のひきつれや浮腫,発赤など軽度のものから,胃内容物の流出障害を来す狭窄までを指す.軽度の変形は,十二指腸潰瘍や幽門部びらんなど良性疾患によるものが多いが,伸展性の悪い変形や狭窄は,胃癌,十二指腸癌や他臓器癌の浸潤など悪性疾患によるものも多い.
正常な幽門は通常内視鏡観察時には開放しており,その輪郭は平滑である.しかし詳細にみると辺縁は決して正円ではなく,多くの場合小彎側が幽門輪内に突出している1)(Fig. 1).
幽門輪変形は,辺縁のひきつれや浮腫,発赤など軽度のものから,胃内容物の流出障害を来す狭窄までを指す.軽度の変形は,十二指腸潰瘍や幽門部びらんなど良性疾患によるものが多いが,伸展性の悪い変形や狭窄は,胃癌,十二指腸癌や他臓器癌の浸潤など悪性疾患によるものも多い.
参考文献
1)丹羽寛文,半井英夫.幽門および幽門前部の内視鏡像.Gastroenterol Endosc 23:1233-1245, 1981
2)白井孝之,伊藤慎芳,福岡賢一,他.幽門輪潰瘍に関する臨床的,内視鏡的検討.Gastroenterol Endosc 30:57-62, 1988
3)丹羽寛文(編著).アドヴァンスト上部消化管内視鏡検査.南江堂,p 229, 1996
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