icon fsr

文献詳細

雑誌文献

胃と腸52巻5号

2017年05月発行

増刊号 図説「胃と腸」所見用語集2017

画像所見〔胃〕

幽門輪変形(pyloric deformity)

著者: 岸野真衣子1

所属機関: 1東京女子医科大学消化器内視鏡科

ページ範囲:P.589 - P.589

文献概要

定義
 正常な幽門は通常内視鏡観察時には開放しており,その輪郭は平滑である.しかし詳細にみると辺縁は決して正円ではなく,多くの場合小彎側が幽門輪内に突出している1)(Fig. 1).
 幽門輪変形は,辺縁のひきつれや浮腫,発赤など軽度のものから,胃内容物の流出障害を来す狭窄までを指す.軽度の変形は,十二指腸潰瘍や幽門部びらんなど良性疾患によるものが多いが,伸展性の悪い変形や狭窄は,胃癌,十二指腸癌や他臓器癌の浸潤など悪性疾患によるものも多い.

参考文献

1)丹羽寛文,半井英夫.幽門および幽門前部の内視鏡像.Gastroenterol Endosc 23:1233-1245, 1981
2)白井孝之,伊藤慎芳,福岡賢一,他.幽門輪潰瘍に関する臨床的,内視鏡的検討.Gastroenterol Endosc 30:57-62, 1988
3)丹羽寛文(編著).アドヴァンスト上部消化管内視鏡検査.南江堂,p 229, 1996

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら