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増刊号 図説「胃と腸」所見用語集2017 画像所見〔胃〕
Dieulafoy潰瘍(Dieulafoy's lesion)
著者: 丸山保彦1
所属機関: 1藤枝市立総合病院消化器内科
ページ範囲:P.596 - P.596
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1898年にフランスのDieulafoy1)が,コイン大の比較的小さく浅い潰瘍から大量の吐血を来し失血死すると報告した潰瘍である.内視鏡検査では,潰瘍が浅く小さな割にアンバランスな太い露出血管がみられることが特徴的所見である(Fig. 1).胃体上部に好発し,潰瘍周囲には浮腫性の隆起や皺襞集中は通常認められない.明確な定義がないため,angiodysplasia,angioectasiaやAVM(arteriovenous malformation)などのさまざまな疾患と混同して報告されることもあった.
1898年にフランスのDieulafoy1)が,コイン大の比較的小さく浅い潰瘍から大量の吐血を来し失血死すると報告した潰瘍である.内視鏡検査では,潰瘍が浅く小さな割にアンバランスな太い露出血管がみられることが特徴的所見である(Fig. 1).胃体上部に好発し,潰瘍周囲には浮腫性の隆起や皺襞集中は通常認められない.明確な定義がないため,angiodysplasia,angioectasiaやAVM(arteriovenous malformation)などのさまざまな疾患と混同して報告されることもあった.
参考文献
1)Dieulafoy G. Eexulceratio simplex. Bull de l'Acad de Med 39:49-84, 1898
2)鳥井淑敬,芳野純治,溝口良順.小腸Dieulafoy病変.胃と腸 46:508-510, 2011
3)清水誠治,南竜城,内藤達志,他.直腸肛門部の炎症性疾患─そのほかの直腸潰瘍性病変.胃と腸 45:1339-1349, 2010
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