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増刊号 図説「胃と腸」所見用語集2017 画像所見〔腸〕
網目像(fine network pattern)
著者: 赤坂理三郎1 松本主之1
所属機関: 1岩手医科大学医学部内科学講座消化器内科消化管分野
ページ範囲:P.629 - P.629
文献購入ページに移動大腸の正常粘膜表面には腸管短軸方向にほぼ平行して走る無数の微細な溝があり,無名溝と呼ばれる.無名溝には時に交叉し,これによって囲まれるやや細長い“小区”があり,微細網目構造となっている.これは網目像(fine network pattern ; FNP)と呼ばれる.病変部分ではこの構造が消失し,組織学的な病変部分と一致している.
FNPは1965年にWilliams1)により“innominate grooves”として報告された.その後,1971年に狩谷,西澤ら2)は“innominate grooves”から形成される大腸粘膜の微細な模様を“網目像(FNP)”と名付けた.このFNPはX線造影像で再現可能な最小単位であり,大腸二重造影像の基本像となる(Fig. 1).
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