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増刊号 図説「胃と腸」所見用語集2017 画像所見〔腸〕
カラーボタン様潰瘍(collar-button ulcer)
著者: 鳥谷洋右1 蔵原晃一2
所属機関: 1岩手医科大学医学部内科学講座消化器内科消化管分野 2松山赤十字病院胃腸センター
ページ範囲:P.641 - P.641
文献購入ページに移動カラーボタン様潰瘍は,主として重症潰瘍性大腸炎における下掘れ潰瘍のX線造影所見として用いられる.すなわち,潰瘍底部で側方に拡がった潰瘍がバリウム斑として描出された場合,その形態がカラーボタンに類似していることから名付けられた.潰瘍の深さはUl-IIにとどまるが,組織欠損が粘膜下層で水平方向に進展するため,潰瘍底部で幅の広い下掘れ状となり,そのためバリウム斑もカラーボタン状となる1).潰瘍性大腸炎では重症度の指標にとされているが2),潰瘍性大腸炎に限らず,Crohn病や腸管Behçet病(Fig. 1,2)3),腸管感染症の潰瘍でも同様の所見が認められる.
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