文献詳細
増刊号 図説「胃と腸」所見用語集2017
画像所見〔腸〕
空気変形(air-induced deformation)
著者: 松下弘雄1 山野泰穂2
所属機関: 1秋田赤十字病院消化器病センター 2札幌医科大学医学部消化器内科学講座
ページ範囲:P.643 - P.643
文献概要
空気変形とは空気量を増減することにより観察される内視鏡所見である.病変部と正常部の伸展性の違いにより生じる所見であり,主に表面陥凹型の病変に対して使用される用語である.
当初は「管腔内の空気を減量することで“病変の辺縁の正常粘膜,過形成性粘膜”が膨隆し相対的に陥凹部が著明になり,逆に空気を増量することで平坦化する所見を陽性とする」1)とした.しかし,実際には病変周囲のみではなく病変自体もその病変の質,腫瘍量に応じて変化するため,“病変および周囲粘膜を含めた変化”とみるのが妥当である.
参考文献
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