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文献詳細

雑誌文献

胃と腸52巻5号

2017年05月発行

増刊号 図説「胃と腸」所見用語集2017

画像所見〔腸〕

スピクラフォーメーション(spicula formation)

著者: 川崎啓祐1 松本主之2

所属機関: 1岩手医科大学消化器内科消化管分野 2岩手医科大学医学部内科学講座消化器内科消化管分野

ページ範囲:P.644 - P.644

文献概要

定義
 spiculaとは垂直という意味であり,ある病変や構造物に対し垂直方向に伸びる棘状突起のことを指す.胸部X線検査やCT検査では肺癌を,マンモグラフィでは乳癌を疑う所見である.一方,消化管領域では注腸X線造影検査で認められる所見であり,炎症性腸疾患や感染性腸炎などでみられる1)2).すなわち,spicula formationとは注腸X線造影検査で腸管の長軸方向に対し垂直方向に伸びる棘状突起が描出されたものであり,軽微な粘膜欠損に合致する所見と考えられている(Fig. 1〜4).腸管が鉛管状になると,腸管壁が直線化しspicula formationが強調される.

参考文献

1)堺勇二,渕上忠彦.全大腸炎型潰瘍性大腸炎(中等症→激症).胃と腸 32:250-251, 1997
2)片倉重弘,藤田力也,平田信人.内視鏡,X線的に潰瘍性大腸炎に類似したCampylobacter大腸炎の1例.昭和医会誌 45:705-709, 1985

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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