文献詳細
文献概要
増刊号 図説「胃と腸」所見用語集2017 画像所見〔腸〕
粘膜橋,粘膜紐,polypoid mucosal tag(mucosal bridge, mucosal tag)
著者: 福永秀平1 光山慶一2
所属機関: 1久留米大学医学部内科学講座消化器内科部門 2久留米大学病院炎症性腸疾患センター
ページ範囲:P.648 - P.648
文献購入ページに移動粘膜橋(mucosal bridge)とは消化管粘膜面の特異な形態に対する呼称であり,その病態は食道,胃,十二指腸,大腸にみることができる.大腸での報告が最も多く,形態上の特徴は消化管粘膜面から管腔方向にアーチ状に形成される橋梁構造であり,その橋桁に相当するband状の部分は浮腫状,不整形,平滑など種々の様相を呈するが,全周にわたって粘膜で覆われている.消化管内腔方向の面は本来の粘膜で,消化管壁方向の面は再生粘膜で覆われていることが多い(Fig. 1a,b)1).粘膜紐(mucosal tag)は,下掘れ潰瘍辺縁の粘膜がポリープ状に垂れ下がったものを指し,樹枝状,珊瑚状,ブドウの房状,鍾乳石状を呈するようになると粘膜橋に極めて近い状態となる(Fig. 1c)2).
参考文献
掲載誌情報