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増刊号 図説「胃と腸」所見用語集2017 画像所見〔腸〕
リンパ濾胞増殖(lymphoid follicular hyperplasia)
著者: 平野敦士1 江﨑幹宏1
所属機関: 1九州大学大学院医学研究院病態機能内科学
ページ範囲:P.661 - P.662
文献購入ページに移動リンパ濾胞増殖とは,消化管の粘膜固有層または粘膜下層に多発性・びまん性に増大したリンパ濾胞を認める状態を指すが,同組織所見が推察される上皮性変化を認めない類円形小隆起の多発した画像所見に対しても用いられる.
一般には,リンパ濾胞増殖という用語は良性疾患で用いられるが,悪性リンパ腫で類似した画像所見を呈する際に便宜上用いられる場合もある.また,炎症性腸疾患でみられるアフタ様病変もリンパ濾胞増殖とほぼ同義語として取り扱われる1).直腸を中心とした遠位大腸にリンパ濾胞増殖を認める場合,炎症性腸疾患の初期病変をはじめとした疾患の鑑別が必要である.
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