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文献詳細

雑誌文献

胃と腸52巻5号

2017年05月発行

文献概要

増刊号 図説「胃と腸」所見用語集2017 画像所見〔腸〕

リンパ濾胞増殖(lymphoid follicular hyperplasia)

著者: 平野敦士1 江﨑幹宏1

所属機関: 1九州大学大学院医学研究院病態機能内科学

ページ範囲:P.661 - P.662

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定義
 リンパ濾胞増殖とは,消化管の粘膜固有層または粘膜下層に多発性・びまん性に増大したリンパ濾胞を認める状態を指すが,同組織所見が推察される上皮性変化を認めない類円形小隆起の多発した画像所見に対しても用いられる.
 一般には,リンパ濾胞増殖という用語は良性疾患で用いられるが,悪性リンパ腫で類似した画像所見を呈する際に便宜上用いられる場合もある.また,炎症性腸疾患でみられるアフタ様病変もリンパ濾胞増殖とほぼ同義語として取り扱われる1).直腸を中心とした遠位大腸にリンパ濾胞増殖を認める場合,炎症性腸疾患の初期病変をはじめとした疾患の鑑別が必要である.

参考文献

1)松本主之,中村昌太郎,藤澤律子,他.Crohn病と潰瘍性大腸炎における大腸初期病変の比較.胃と腸 40:885-894, 2005
2)飯田三雄,檜沢一興,青柳邦彦,他.大腸アフタ様病変のX線学的鑑別診断─アフタ様病変のみから成るCrohn病と他疾患との鑑別を中心に.胃と腸 28:397-410, 1993
3)Fléjou JF, Potet F, Bogomoletz WV, et al. Lymphoid follicular proctitis. A condition different from ulcerative proctitis? Dig Dis Sci 33:314-320, 1988

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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