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文献詳細

雑誌文献

胃と腸52巻5号

2017年05月発行

文献概要

増刊号 図説「胃と腸」所見用語集2017 画像所見〔腸〕

target sign

著者: 松野雄一1 江﨑幹宏1

所属機関: 1九州大学大学院医学研究院病態機能内科学

ページ範囲:P.666 - P.666

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定義
 target sign(標的像)は,1977年にWeissbergら1)が初めて使用した用語で腸重積時にみられる所見である.腸重積は,連続する腸管が嵌入することで発症する.重積部の横断面は,超音波検査で高エコー層と低エコー層が複数重なった類円形の腫瘤像として描出され,あたかも標的のように見えることからtarget signと命名されている(Fig. 1).別名multiple concentric ring signとも表現される2).CT検査においても,重積部は腫瘤像の内部に脂肪組織がリング状または三日月状に存在するように見えるため,同様にtarget signという用語が使用される(Fig. 2,シェーマ).なお,腸重積以外にも転移性肝癌が辺縁に低エコーを伴った高エコー性腫瘤として描出される際にtarget signが使用されることがある.

参考文献

1)Weissberg DL, Scheible W, Leopold GR. Ultrasonographic appearance of adult intussusception. Radiology 124:791-792, 1977
2)Holt S, Samuel E. Multiple concentric ring sign in the ultrasonographic diagnosis of intussusception. Gastrointest Radiol 3:307-309, 1978
3)Azar T, Berger DL. Adult intussusception. Ann Surg 226:134-138, 1997

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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