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増刊号 図説「胃と腸」所見用語集2017 画像所見〔腸〕
target sign
著者: 松野雄一1 江﨑幹宏1
所属機関: 1九州大学大学院医学研究院病態機能内科学
ページ範囲:P.666 - P.666
文献購入ページに移動target sign(標的像)は,1977年にWeissbergら1)が初めて使用した用語で腸重積時にみられる所見である.腸重積は,連続する腸管が嵌入することで発症する.重積部の横断面は,超音波検査で高エコー層と低エコー層が複数重なった類円形の腫瘤像として描出され,あたかも標的のように見えることからtarget signと命名されている(Fig. 1).別名multiple concentric ring signとも表現される2).CT検査においても,重積部は腫瘤像の内部に脂肪組織がリング状または三日月状に存在するように見えるため,同様にtarget signという用語が使用される(Fig. 2,シェーマ).なお,腸重積以外にも転移性肝癌が辺縁に低エコーを伴った高エコー性腫瘤として描出される際にtarget signが使用されることがある.
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